プチ断食の力
2021/03/11
世の中にはいろいろなダイエット方法が存在します。簡単で単純の物から、ルールが厳格でモチベーションに左右されるものまで。今回ご紹介する方法は、どちらかというと、いたって単純な部類に入るかなとおもいます。今回お話をする内容は『プチ断食』です。断食と言えば、修行みたいな感覚を持たれる方が多いと思われますが、お洒落な言葉だと『ファスティング』っていわれることもありますね。
目次
1,プチ断食(プチファスティング)とは
曜日指定や隔日で断食をするパターン、1日の中で12時~16時間行うパターンなどがあります。それ以外の時間は普通に食事などをしてもらってOKの流れになるものが多く何週間絶食をするものではないのです。
2,どのような人に向いているの?
ダイエットを目指している人、日々身体がだるい人、美容の意識が高い人、健康意識の高い人、運動パフォーマンスを上げたい人、
3,プチ断食の狙い
1, 胃腸の休息
その狙いは胃や腸を休めてあげることにあります。現代の社会において、消化に時間の掛かる食品、冷えた食品、辛い食品、酸っぱい食品など多く存在します。常に何かを食べていると、胃の中に食べ物が入っているにもかかわらず、次から次へと食べもが入ってきて休む暇もなく、消化不良を起こしてしまいます。例えば夏場、食べ物を外に置いていると、直ぐ腐ってしまいますよね!それと同じで、胃の中に食べ物が入っていると、胃の一番に消化しないと腐らしたりする(実際の人体の中で腐ることはない)と食中毒になったりするので、どんな状況でも消化活動を頑張って行ています。そんな胃はどんどん疲弊していきます。それにつながっている腸も連動して吸収、排出、作業に追われ臓器の機能を整える時間がほとんどとれない状況になっていきます。
2,オートファジーの活性化
3,メタボリックスイッチの発動
オートファジーの活性化により脂肪を燃やしてくれるミトコンドリアの活性化(有酸素エネルギー生産量の増加)につながります。※ミトコンドリアとは脂肪を燃焼できる唯一の最小器官です。要するにミトコンドリアが頑張らないとダイエットがうまくいかないのです。
4,その効果とは
1,【脂肪燃焼の効率化】
大体12~36時間の断食タイムで肝臓や筋肉中のグリコーゲン(糖質による活動エネルギー貯蓄庫)が使い果たされます。これを合図に代謝のスイッチが切り替わって、エネルギー源が「糖質→脂肪酸、そしてケトン体」へと切り替わります。つまり脂肪燃焼モードへ体の活動エネルギーシステムが変化していきます。
2,【継続しやすいダイエット】
カロリー制限や糖質制限、各種ダイエットの中では比較的取り組みやすく、継続率が高い。
3,【アンチエイジングへの期待】
細胞一つ一つが浄化、活性化され、コラーゲン(肌の修復や保湿を保つ)やヒアルロン酸(弾力を保つ)、の生成を促進する美肌効果があり、肌のハリやツヤを取り戻してくれます。
4,【食欲の正常化】
食欲の増進はホルモンの影響によってコントロールされています。その主なホルモンに空腹中枢を刺激し、食欲を高めるホルモンの一つである「グレリン」と食欲を抑えるホルモンで満腹中枢を刺激する「レプチン」がポイントとなります。
この2つの食欲をつかさどるホルモンは、レプチンが分泌されるとグレリンが抑えられ、レプチンが減少するとグレリンが働いて、食欲が増すという相関関係にあります。
レプチンが過剰に分泌されないことが、グレリンの抑制にも繋がるのです。
プチ断食をすることで、これらの中枢ホルモンをコントロールしている自律神経の正常化の一因となり、食欲が安定します。
5, まとめ
その他、体が軽くなったり、腸内環境改善や気持ちの落ち込み減少、味覚がより繊細になったりと、人によってはいろいろな良い効果が体験できます。しかし注意点としては、最初の3日~1週間程度は空腹感にさいなまれ正直つらいことも多々あります。
このプチ断食以外でも、ダイエットは一人ひとり生活環境や体質により取り組み方が変わります。その人に合ったやり方を見つける必要があるので自分なりに試してみて無理そうなら、専門家にお願いする方法もダイエットの近道となります。
参考文献&引用
継続的断食(IF)論文 雑誌(一部参照)